伸び代

何か取り組んでいる事が上達してくると、見え方や感じ方が変わって来る。

自転車に乗れるようになってきた時、キーボードを見なくても文字が打てるようになってきた時、英語を頭の中で日本語から英語に変えなくても話せるようになってきた時。

上達にはある時点で明確な境目があるような気がするけれど、自転車でいえば片側の補助輪を外した時や、キーボードならa、f、jくらいなら見ないで打てるようになったぞとみたいに、小さな前進や後退を繰り返しながら上達していって、「お、ちょっと良い感じになってきたぞ」と自分を褒めれるような瞬間がやってくる。

歳を重ねていって、そういった経験的な積み重ねよりも、ちょっとお金を払って味わうことのできる、新しい服や新しい携帯電話みたいな変化や楽しみにばかりが、手軽な分手を出してしまいがちだけれど、なんだかそれはちょっと中毒性があるなと感じている。自分とは本当はあまり関係のない外側の出来事のようにも感じる。

友人の家に遊びに行って、カレーのルーなんて使わずにスパイスやら何やらで作った実に美味しいカレーに出会った時や、近所の庭で素敵なバラを咲かせている女性と会話を交わした時、「おー、みんな知らない間に色々経験してるなー」と思って、なんだかワクワクした気持ちになる。どんな出来事が彼らをその気にさせたんだろう。

分かってくると(分かった気になってくると)、(自称)通になってくると、他の人が今どんな風かが気になってくる。「あー、そんな感じなのね」「お、そろそろ化けるんじゃない?」とか。

「あの車カッコいいなぁ」とか「あの服どこのブランドだろう」も面白いけど、自分だけの秘密の庭のようなものも持っていたいなぁと思う。「今度はどんな種植えてみようかな」とか、「去年は良く咲いたのに今年はなんでそうでもないのかなぁ」とか、ゆっくりじっくりワクワクできるものがあると良いなと思う。

あ、このブログのタイトル「伸び代」でしたね。

えぇっとですね、僕が皆さんの身体をみさせてもらっていて、ここがこうなると良い感じだよなぁとか、どうやったらこの人は自分の身体を秘密の庭みたいに育てるようになるかなとか、いつもそんなことばかり考えてるっていう事が言いたかったんですよ。